畳業界を盛り上げる
「畳は和室」という概念を取り払い、フローリングなどと同様に床材の選択肢の一つにすることも目指している。「畳は柔らかさだったり、国産いぐさの香りだったり、居心地の良いスペースを作れる」と三津谷氏。とくに赤ちゃんや小さい子どもがいる家庭では、安心して遊ばせられる場所になる。手入れの仕方が分かれば、それほど手間をかけなくてもきれいに保つことができる。
「国産いぐさと中国産は別物として考えてほしい」と話し、いぐさを一括りにしている感覚が価格差でしか考えてもらえない状況を招いていると憂慮する。
道内の畳業界は30代、40代の若手を中心に横のつながりを作る「一縁会」というグループがあり、三津谷氏も参加している。材料や技術に関してなど情報交換を行い、刺激し合っている。
三津谷氏は、自社だけが良ければいいという考えだと長くは続けられないと指摘。業界全体を盛り上げていくために、「一縁会は若い方たちも多いし、道内で波及していければいいと思う」と語った。

工場で製作する三津谷氏