住まいの話題

注文住宅に新ブランド 地産地消の「popke」

竹内建設(札幌市)はこのほど、地産地消にこだわったコンパクトな注文住宅「popke(ポッケ)」の販売を開始した。
ハルキ(渡島管内森町)の「道南杉ハル壁」や、あいもり(伊達市)の「ホタテ漆喰」など道内の素材や技術を積極的に採用するが、「標準仕様を整えるのはこれから」と竹内哲也社長。あくまで一人ひとりの顧客に合わせた自由な家づくりで、予算も希望に応じる。

月に1棟目竣工

販売開始に先立ち、3月25日にpopkeの第一号が完成した。施主は60代の夫婦で、退職した後の「第二の住みか」を望んでいた。 道産素材と技術をふんだんに採用し、構造材は道産カラマツで、外装材は道南杉ハル壁、内壁はホタテ漆喰で仕上げた。
また、1階床のネダレスボードは、道内で発生した建廃材を約90%使用した北海道認定リサイクル製品を使用。
換気はカイトー商会(釧路市)が考案した「BAQOOL(バクール)」。自然な空気の流れで換気するパッシブ換気を基にした特許取得の換気システムだ。
断熱材は90㎜厚のネオマフォーム、窓はリクシルエルスターX Low–Eトリプルで、UA値0.25W/㎡・Kを実現。22度設定のエアコン1台で家全体が均一な温度で保たれ、平均23.3℃(計測は4月1日~5月23日)を維持する。
5.68kwの太陽光パネルや制震装置MER―SYSTEMを搭載し、災害時でも安心して暮らせる高性能住宅だ。

顧客主体の住まい

「売れるよりも、生涯に渡って買ってよかったと思える家を作りたい」と竹内社長。
今の時代はリタイアしてからも20~30年以上は家に住み続ける。性能を下げてしまうと、この先の暮らしの安全はない。「災害に耐え、冬にブラックアウトしても生活が維持できる家を作る必要がある」と話した。
今回、パッシブ換気を採用したのも自然を動力とするため。また、高齢になると換気のダクトやフィルターの交換が難しく、ボイラーの場合は交換費用が高くつく。太陽光パネルや高断熱仕様も、初期費用は高いがランニングコストを考慮すると結果的に安くすむ。安全な生活の維持を念頭に置いた。
設計を担当した同社の庄内貴子氏は「仕様などに縛られず、お客様のために今まで培った知識や体験を凝縮させた。それはものづくりの原点。とにかく楽しかった」と振り返った。

リノベ顧客の選択肢に

popke第1号は退職した夫婦が住む家だが、ターゲットに明確な世代設定はない。竹内社長は「コンパクトで落ち着いた暮らしを望む方がお客様になると思う」と話す。
大きな一軒家や大規模なマンションから、平屋などのコンパクトな戸建住宅に住み替えたい人も想定できる。
また、長く住み続けるためにリノベーションは避けられない。同社はリノベーションも手掛けるが、既存の住まいのまま性能を維持・向上させるには費用がかかりすぎてしまうことも。「それなら持家を売ってコンパクトな家に住み替える選択肢もあると思う。実際に提案できるpopkeという商品ができたのは嬉しい」と庄内氏。
予算の中でコンパクトかつ高性能な住宅を提供するpopkeは、リフォームやリノベーションを検討する顧客の選択肢となる。
竹内社長は、「まだ生んだばかり。これからお客様とpopkeを育てていきたい」と語った。